ばてんの一期一会

はじめまして滋賀県大津市の司法書士 馬殿貞爾(ばてんていじ)です。当事務所では、街の法律家として相続問題、借金問題、成年後見等、などのお客様の困った(T_T) 問題をお客様の声にじっくりと耳を傾け、お客さまにとって最適な問題解決の方法をご提案します。メールアドレス baten_sihou_jimusho@ybb.ne.jp 〒520-0056大津市末広町8-11 電話077-524-0071 FAX077-524-2963

哀悼と感謝

今回の東北関東大震災で被災された方々に心より哀悼の意をささげます。

今回の東北関東大震災で被災地や原発での作業にあたっておられる多くの、自衛隊・警察・消防隊・電力会社・医療関係者・行政関係者等の全ての方々に感謝の意をささげます。

私がかなり以前に、書いた日記に「大人?子供?」があります。
今回の大震災の復興・復旧にあたり多くの大人の方々が尽力されていることに感謝して、私ができる大人としての最大の努力を今後も行っていきたいです。

なお、以下は過去の日記です。

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平成バブル崩壊後の日本全体の機能は、機能不全に陥っているのではないだろうか?
「政治」「教育」「医療制度」「経済」「治安」「食料」「司法」など日本の機能のほとんどが機能不全に陥りもがき苦しんでいる。
「このままではいけない」と日本国民のほとんどが感じているのは間違いないであろう。しかしその日本の機能不全に対してどういう対応をするかによって「子供」と「大人」に分かれる。

「子供」は困った問題が起きた場合「こんな問題がある!!誰でも良い自分以外の誰かが問題を解決しろ!」と問題を取上げ、叱責の声を上げる。

「大人」は困った問題が起きた場合「こんな問題がある!!自分の責任で問題を解決する手段が無いか模索し汗をかく」と問題解決の為に自らが行動をする。

困った問題に対して、機能不全の不具合を発見し叱責の声を上げる事は、機能を保持し発展させていく為には必要不可欠なことではある。しかしその全ての人が機能不全の不具合を指摘し叱責するだけでは、何の問題も解決しないし、その問題を解決する為に行動する人がいなければその機能は崩壊してより大きな混乱を生じさせる事になる。

人類学的には、社会の機能不全について専ら指摘をし批判をするだけでよく、その解決や保全の義務を免除されているものを、「子供」という。
「子供」は社会の機能を設計する事や運営していく事にかかわってこなかったのだから、その機能不全については責任がないし、その機能不全に伴う困った問題について批判する権利がある。
しかし、全ての人が「子供」ではいつまでたっても機能不全による困った問題は解決しない。その解決の為には機能不全を保守し改善する事に行動する「大人」が必要である。

「大人」というのは、大きな社会的機能の中で、現在与えられた仕事を黙々と真摯に果たしている人の事をいう。大きな社会的機能を傍観しているわけでもなく、その全てをコントロールできるわけでもない。
「大人」に出来る事はその現在与えられた仕事の持ち場の範囲だけである。
自分に与えられた仕事については、問題に対して真摯に受けとめ機能不全を保守し改善する事に行動し汗をかく。自分の持ち場で問題が発生したと通報を受けると、真っ先に現場に駆けつけ保守、改善の為に行動する。
そういう「大人」が一定数存在しない限りは、大きな社会的機能は健全に維持発展していく事はない。
残念な事に最近の日本には「子供」ばかりが幅をきかせ「大人」が少なくなってしまった気がしてならない。



現在の日本の中枢機能に存在する人々の相当数は「子供」によって占められているようである。
戦後の復興からバブル経済の崩壊後も「子供」たちだけで運営ができていたというのは、それだけ日本の機能が優秀であったからである。明治から戦後の復興にいたるまでの先人たちが築きあげてきた社会的機能がすばらしいものでありその機能を保全、改善する「大人」たちが多数日本に存在していた。だから、現在の「子供」が多数を占めるようになった日本においても一応社会的機能は保持されている。
しかし、このまま「大人」の数がどんどん減り続け「子供」だけの社会になってしまうと先人達の残した遺産を食い潰すだけの社会となってしまう。最後には「三代目の斜め札」のように日本の社会機能が破綻し、より大きな混乱と苦難を「子供」達が受けることになる。

そうならない為にも私は、生まれ育ててもらった日本に感謝するとともに、産まれて来る子供の為に、早く「大人」の一人になれるよう日々の仕事に精進しようと誓う。

引用 京都新聞平成20年1月30日 10面 「常識的」「日本的システムの不調」神戸女学院大教授 内田 樹先生のコラムより